沈まぬ太陽

一気に読んだ。ものすごく面白かった。

僕は結構映画でも小説でもハマルとその世界の中にどっぷりつかり主人公の気持ちになってしまったりすることがあるんだけれどもそんな感じだった。なので多くの箇所で泣いたし悔しい思いもした。

簡単に紹介すると沈まぬ太陽はノンフィクションの小説でJALが題材になっている。

戦後の国有企業なら必ず存在した労務問題、そこに紐づく労働組合の問題。企業に巣食う利権問題。そうした多くの問題に立ち向かっていった一部の人間の一人で、実在した人物の目線から話が進む。もちろん123便、御巣鷹山墜落事故の話も含めたJALの話。

僕がこの本を通じてずっと思い続けていた一つのことは『人の保身や私利私欲がここまで人を追い詰め、狂わせ、駄目にしてしまうまでの行動を取るのか』という恐怖。その虚しさも感じた。

多くの事実と現実が詰まった「沈まぬ太陽」に文章という形で感想を書きそれに触れると何かが希薄になるような気がするので沢山感想を書きたいんだけれども書かないでいようと思う。ただ多くの人に読んで欲しいなぁと思う。
今は正しい事、正義を貫くことが難しい時代で「何か歪んだもの」を変えようとする人たちがいた事に対する日本人としての感謝の気持ちがある。

小説を読んでからJALに関わるいろいろなものを読んでいる。(小説からだけの情報で全てを判断したくないという単純な欲求とその根本にあったものがなんであったかを知りたいというところからなんだけれども)

第五巻、最終章では当時の内閣がJALの御巣鷹山事故を受けて「絶対安全の確立」を合言葉に企業再生の為にある繊維会社から招聘した会長(小説の中では国見会長)がいた。小説の中での国見会長はJALに巣食う諸悪に敢然と立ち向かう人で、また国見会長は自分が会長を努めている大阪の繊維企業の社員の多くから早く戻ってきて欲しい慕われる会長だった。

そんな国見会長と国見会長がいた会社は『カネボウ』。

何が世の中の歯車を少しずつ狂わせて行くんだろう。

ずいぶん前に買って読まずにそのままにしてた本がある。
責任に時効なし―小説 巨額粉飾

読もうと思う。


Post a Comment