新規事業を考えている際に感じた事

2月から3月初旬に掛けていつもより時間をとって特に集中して新規事業を考える機会があったのですがその時に感じたことを忘れないように。

僕はこの数年大げさな表現ではなく世界が少しづつですが明らかに変わってきていると感じることがあります。「明らかに」という言葉を使ったのはいろいろな分野においてアウトプットとして出てくるものが今までとは違うものであるという現実を目の当たりにして、且つそれを僕自身が深く考えることが多くなってきているからです。

僕はWeb業界で働いているので今回はインターネット業界、Webサービスに話題を絞って。

結論から言ってしまえば、2000年代に流行したサービスは2010年代には(変革を遂げなければ)廃れ、2010年代に世界から必要とされるサービスは今までとは違った概念のものになるだろうと思っています。今がまさにその潮目なんじゃないかと感じています。厳密に言えばその新しい概念を持つサービスは2000年代後半にはすでに仕込まれてローンチされているものもあり、もうすでに非常に多くのユーザーを抱えているサービスもあると思います。

僕自身もまだ整理しきれていないところが多いのですが、端的に言えば人のインターネットへの関わり方が変わってきている、つまり根本的なユーザーの欲求(もしかすると人間の本質)が大きく変化してきているということが一番大事なポイントなのですが、そうなると世界から必要とされるサービスというものも当然変わってくる。

僕はサービスを考える時(使うとき、見るとき、作るとき)にはユーザーのどんな根本的な欲求に答えるためのサービスなのかを明確にすることでそのサービスの本質部分を作ります。次にその本質部分をゴールとする入り口からのライン(サービスを作る上では時として無駄な機能が必要なことがあるけどもそういったものを除いたサービスのセンターライン、軸)をサービスとして描き、最後に全体としてのストーリを考えるようにしています。

ここで僕が今回の「新規事業を考える」という機会の中で自分自身に困惑したのは、今までのようにいろいろなものがすぐにぱっと出てこなくなってしまっているということ。厳密に言えばその本質部分がわかっていてもそれをサービスとして考える、ラインに落としこむ際に非常に時間がかかったり、ラインそのものがずれてしまうことが多かった。なんだかピンと来なかったりぼんやりとしてしまう。もう少し具体的に言うと、新しいサービスを見たり新規事業案を聞いたりした時にそれがイケてるかどうかを判断することは出来ても、今後自身でサービス案そのものを作ることに少し不安を覚えた。

何が求められているかということはわかっていても過去の経験が頭をよぎり、時にはよぎることもなく、思考が止まってしまっていると感じる場面があった。会議が終わって振り返った時に僕が感じたのは僕自身の2000年代の10年の経験が今後明らかに障害になってくるかもしれないということでした。

例えば以下のサービスなんかは2010年代のサービス(なぜかっていうのはもう書かないけど)だと思うんだけどこういうのがぱっと出てこない。

https://gumroad.com/

僕自身は30代の中盤に差し掛ろうとしています。いつまでも最前線でと頭では思っていましたがまさか自分がこのような状態に少しでも差し掛ろうとは全く予想もしていなかった。

世の常ですが、年老いた老兵が過去の経験を元にそぐわない判断ミスをしたり、過去の経験にすがりつく(これはつまり過去の経験からのみに裏付けされた、今後は必要とされないようなサービスをあたかも新しいサービスだと勘違いしてはじめてしまうということ。)、若い世代のやることを見て「分かってないな」と否定するというのはよくある話ですが、まさに自分がそうなってしまってないかと危機感を覚えました。(もちろん経験は大事だし、とどのつまり経験なんていらないから若いほうが絶対に有利という話を今回はしてるのではない。)

自分がまだ20代初期の頃、どうして30代以上のおじさんにインターネットみたいな新しい領域で良いサービスが作れるの?無理でしょ。と感じていた事を(もちろんその時はただの天狗)思い出しました。

今のままでは絶対にいけない。

どこで読んだか聞いたかは忘れたのですが、武道をやっている人が何かひとつの武道をやっと自分のものに出来たぐらいの頃に、その武道をより高めるために、その武道自体で修練を積むのではなく、他の武道(もしくは他流)から足りないものを補おうとすると(時にはそっちの方が良い事がある)、せっかく自分のものになりかけた武道の型が根本から崩れてしまい振り出しに戻ってしまうということがあるそうです。だけれども成長とはそこで踏ん張って一度自分のものにした型を壊し、新しいものを取り入れた形で再構築することで、自分の殻(器)をもう一周り大きくすることに繋がるという話を思い出しました。

世の中には生涯現役でいつの時代でも必要とされるサービスを生み出し続ける人がどの分野にもたくさんいらっしゃる。自分自身がそうなれるかどうかのタイミングだと感じています。

仕事をする上では役割分担があるので、事業に携わっていても事業そのものをそれほど理解する必要はなくマネージメントや数字など事業をする上で必要とされる他の部分についてだけをより磨き、何かに長けていれば主要なプレイヤーとして活躍することも可能だと思うのですが、僕自身はそうではなくて事業を作ることも出来る事業家でありたい。事業を見れる(運用する)だけの事業家ではなくサービスを生み出せる事業家でありたい。

若い世代と一緒に世界で必要とされるサービスを作るために。

Post a Comment